□パラノイア
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かしゃん、かしゃん。
中学のころから乗っていて、古びてきた自転車を漕ぐ。
なんて、流暢に説明しているヒマはない。
だって、あと五分で学校のチャイムが鳴ってしまう。


「あー…遅刻、かなぁ…。」


半ば諦めてスピードを落としながら、今度はゆっくりと自転車を漕ぐ。
いっそ、このままサボってしまおうかな。


「わ、危ねっ!」

「ん?」


声のした方を向くと、坂を結構なスピードで下ってくる自転車。
え、ぶつかる?

避けようと思ったときには、もう遅くて。
耳障りな急ブレーキの音のあとにがしゃんという衝突音。


「すんませんっ!大丈夫ですか?」


あぁ、コレってさ。
もしかして、自転車がぶつかって、その二人が恋に落ちちゃうとかいう展開が…待ってるわけないよね。
第一、うちの学校に一目惚れするような格好良い人はいな…


「あの、大丈夫ですか…?」

「、は…い、大丈夫ですっ!すいませんっ!」


良かった、と安堵したような顔で、私に手を差し出してくれた。
光に当たって、金髪がきらきら光る。
格好良くて、良い人。









どうしよう一目惚れなんて、










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浜ちゃんだと言い張ってみる
続くかも‥

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