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□君の隣に
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「あら、謙也君vV走って帰ってきたの?もしかして…わてに会いたかった?キャッ嬉しい」
「小春!!浮気か!!!死なすど!!!」
いつもなら「んな訳ないやろ!!アホ!!!」
ぐらいツッコミ入れるが今日はそんな余裕なかった。
「?…あれ、千歳はんは?」
あぁ、そう言えば俺千歳置いてきてしまったんだっけ…
「あぁ、ちょっといろいろあってな…」
そう言い残して、俺は部室の方へ行った。部室に入った俺は一人呟いた。
「あぁ…俺千歳に酷いことしたなぁ」
もし、あのまま千歳の口から白石の話を聞かされたら俺は気持ちを抑えることはできなかっただろう。今の関係を壊したくない。
「…千歳、好きや…」
呟いた瞬間ドアがガチャッと開いた。
「やっぱり、そうだったんですか」
そこにいたのは…
「財…前?」
財前がかったるそうにこっちを見ていた。
「謙也君は千歳先輩が好きなんすか?」
財前がドアを閉めながら聞いてくる。
「///ッ…関係ないやろ!!!」
答えた刹那、いきなり財前に壁に押しつけられた。
「質問に答えてください…謙也君は千歳先輩が好きなんか?」
…怖い。いつもの財前とは違った。
「…そうや。俺は千歳が好きなんや」
「なんでや…アンタはあの人の心を掴んどるのに…」