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□君となら
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〜デート?当日〜
「おっ!!光、早いなぁwW」
「…そりゃ、謙也くんを待たせられませんからね」
アンタの嫌いなものは待ち時間やろ…と内心思いつつ、俺は謙也くんを迎えた。
「よ〜し!!光行くでぇ!!」
「え?……ちょっ、謙也くん!?」
さすがは浪速のスピードスター。
俺の手をとると、一目散にかけていった。
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「…で?やっぱりジェットコースターですか…」
既に動き出したジェットコースターに乗りながら、呟く俺。
「せや♪遊園地ったらコレやろ?」
「…そうですか?…それはそうと…」
今まで気になっていた事を聞こうと思う。何故急に遊園地なのか…
謙也くんはこう言った待ち時間が嫌いなハズなのに… 何故…
「……謙也くん、何で遊園地なんですか?」
「ん?…あぁ、それはなや…」
ガコッ!!
謙也くんが答えようとした刹那、ジェットコースターは急降下した。
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「ぁ゛〜……」
「……光…大丈夫か?…まさか光が乗り物に弱いとはな;」
謙也くんは気分が優れない俺をベンチに座らせてくれた。
「……すんません」
「気にせんでええよ…ところで光、お前乗り物苦手なら俺に合わせんでええよ?」
「せやけど……謙也くんが楽しみにしてたから」
「…ん?」
「謙也くんとだったら楽しめると思ったから…だから俺…」
「ふっ…あははっ!!」
突然笑い出した謙也くん。
「なっ…何で笑うんすか///!?」
謙也くんは笑って出てきた涙を指で拭きながら答え始めた。
「光、俺と同じ考えなんやもん」
「はぁ?」
「…俺もお前と居る時間は、何時まで経っても飽きないから…せやから光を待ち時間たっぷりの遊園地に誘ったんや」
(あ〜…この人、ほんまに反則や…)
「……謙也くん、ズルいっすわ///…」
「??…どないしたんや光?顔、真っ赤やで?」
(……前言撤回)
「…何でもないです…さっさと帰りますよ」
「えっΣ光、まだジェットコースターしか乗ってないやんか!!…ってコラ!!俺を置いてぐなや!!」
ヘタレだけど…
たまにカッコいい貴方が……
「……めっちゃ好きです」
「?光、今何か言ったか?」
「何にも。早く帰りましょう」
END