〜青春徒然物語〜
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『あ、見えてきたよ!』
我らが愛すべき漫画の主役校、青春学園。
(フルネームなのはご愛嬌さっ!)
『青春学園ね…なんでこんな名前にしたんだろ、』
うん、それ僕も思う。
「青学」って言うとめちゃ格好いいのにね。
『葉樹!』
『ん、何?』
『明日から僕たちもこの恥ずかしい名前の仲間入りだねっ』
『わお、今からでもまだ立海に転校出来るかな』
でも立海は女子の制服嫌なんだよな〜なんて呟く葉樹。
僕は青学でもいいけどな〜!
なんてたって物語の舞台だし、リョーマとか居るし!
「あれ、君たち見ない制服だけど…もしかして青学に用かな?」
ふと声を掛けられて振り返れば、そこには青学のお母上こと大石秀一郎がおりました。
(わぁ、本物だ!)
『あ、いや、特に用がある訳じゃないんです!』
大「それじゃあ迷子とか?俺にわかるところなら案内するよ」
『迷子でもないんです!私たちは明日からこちらの学校に転校することになってて…それで、下見をしておこうと思って』
大「あぁ、じゃあ君たちが美香ちゃんと葉樹ちゃんかな?」
うを!?どうして僕たちの名前を…
大「あ!いきなり名前呼びなんて、馴れ馴れしかったよねごめん!」
なんて慌てて言う大石が素敵に可愛くて。
気が付いたら、
『いえ、むしろ呼び捨てでお願いします』
なんて言ってる僕がいました。
大「えっと、君は…?」
『僕は美香のほうだよ!んで、そっちが葉樹!』
『そっちって何!?』
そっちはそっちだよ!
大「そういえば、俺の自己紹介がまだだったね」
こりゃ失礼、と言ってから「大石秀一郎です、ちなみにテニス部だよ」と挨拶してくれた。
『よろしく!』
『よろしくね、大石くん』
大石…って長いよね。
秀一郎ってもっと長いよね。
『秀くんとお呼びしても…?』
大「はは、構わないよ!よろしくね、美香に葉樹ちゃん!」
『え、ちょ、大石くん!?あたしも呼び捨てを所望します!』
あ、この。
僕のちょっとした優越感を奪うなよ!
大「じゃあ、葉樹って呼ばせて貰うよ。俺のことも呼び捨てで構わないからね!」
そういって笑う秀くんは本当に素敵な人だと思います。
(今、この場所で出会ったのが)
(心優しい彼でよかった!)
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