〜青春徒然物語〜

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『さーて!何処で食べるっ!?』

『何処って…お店じゃないの?』


ワクワクした顔をしながらさも当たり前の質問をした美香に、ウチも当たり前の答えを返す。
途端、何故だか呆れた表情を作った美香。


『店で食べることぐらい僕だってわかるよ…。聞きたかったのは、どの店で食べるか、ってこと』

『………あ、ああ!』


成る程、そーゆーことか!


菊「前から思ってたけど葉樹って普段ツッコミだけどたまにボケるよね」

『ボケるってより若干天然気質だからね』

『誰が天然だゴラァ』


そんなこと言うなら美香はドジだし。



『まあその話は置いといて…』

『(アレ、なんか流された!!!)』

不「あまり気を落とさないでね、葉樹」

『(アレ、なんか周助に憐れまれた!!!)』

菊「美香も悪気はないんだよっ」

『(アレ、英二にフォローされた!!!)』



うん、2人の優しさは嬉しいけど、逆に惨めになるよ…
(きっと周助はわかってやってるんだろーな…)



『僕、さっき気になるお店見つけたんだよね!』


満面の笑みを浮かべる美香を見て、ああ、これが言いたかったんだなあと納得。





『で、それって何処なの?』

『ん?随分前に通り過ぎた!』

「「『…………』」」



早く言えよコノヤロー



『え、過ぎたの気付いてなかったの?葉樹のおマヌケさん☆』


あのですね。
店の名前もわからないのにどー気付けと?











『仕方ない、引き返そっか』


ふう、と浅く溜息を吐きながら提案する。


『ちょ、葉樹〜!何も頬っぺを抓らなくても!!しかもご丁寧に右頬だけ

『仕様がないじゃん、左手しか空いてなかったんだから』


ほら、とこれみよがしにテニス用品の入った袋を持ち上げる。


『ああ、だから右頬だけ……って、そんな理由は聞いてねーよ』

『だろーね』


しれっと言い返したら、『うわ、ムカつく!』って言われました。



『菊も何か言ってやってよ!』

菊「今のは美香が悪い」

『ぎゃー!!!左頬抓んな!』


英二に助けを求めるも、玉砕した美香。
(まあ当然だろう)


『それより口が悪いよ、美香』


全く…女の子なのに、



『葉樹にだけは言われたくねえよ』

『るっせえ黙ってろ』


ほら、今口悪かった!なんて美香が騒いでるけど気にしない。
ほら、人間みんな自己中っていうじゃん?
(いや言わないから! by美香)




『周助ぐぅぅぅん!ヘルプぅぅぅう!!』


周助に助けを求めた美香。
当の本人はにこり、と美香に微笑みかけて一言。


不「美香ちゃん。今回は早く言わなかった君に負があるんだ、僕にはどうしようも出来ないよ」


『あ゙い、ずびばぜん…(怖え!笑顔が超怖え!)』

菊「(魔王が降臨したにゃ!)」

『(美香に周助は効果抜群だ!)』


いや、あの笑顔はきっと誰でも恐いけど。



不「英二、葉樹」

菊「『はいっ!!』」


不「君たちも大人気ないよ?(にこり)」

『で、でも今のは美香が…』
菊「そ、そうだにゃ!」


不「一々口答えしない

菊「『も、申し訳ありませんでした周助様』」


不「うん、わかればいいんだよ」

菊「『『マジですいませんでした』』」





トリップする前から絶対黒いだろーなあとは思ってたけど…
うん、極力周助は怒らせないようにしよう。



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