〜青春徒然物語〜

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『急に固まってどうしたの?葉樹』


『美香、落ち着いて聞いてね?この校門の字、読める?』

『もち!それぐらい美香ちゃんにかかったら朝飯前だよ』

『・・・・・・・・・・・・・』

『葉樹?自分の事ちゃん付けした僕が悪かった。だからそんなに引かないで?地味に傷つくから』


…これ、本当に庭球連載?
銀魂連載の間違いじゃないの?


『(ま、いいや)OK、じゃあ読んでみて』

『さっきから僕の事幼児扱いしてない?』

『…してないよ、』

『今怪しい間があったよね』

『気にしない気にしない』


美香の癖に鋭いじゃねーか、あーん?
(葉樹、頑張ってテニプリ持ってくる必要ないから)


『…ま、いいや。読めばいいんだよね?青春学園。ハイ、読めた!!……って
  
狽ヲぇぇぇぇぇ!?


この驚き様…なんていうか、うん。
予想通りだよね。

…ま、あたしも嬉しいけどさ、


『よっしゃぁ!!』


こんな風にはなりたくないと、日々切実に願うよ、うん。

再び叫んで喜びだす美香の背後から、人の気配が。


「ねぇ、アンタたち…校門の前で何してるの?通行の邪魔なんだけど」


…ん?何処かで聞いた事あるような。
そう、あたしと美香が大好きな漫画の主人公の…


『リョー狽゙ぐっ』

『美香、ちょっと黙って!』

『ん゙〜!!』


リョーマ、と言いそうになった美香の口を、慌てて塞いだ。


だって、初対面なのに名前知ってたら明らかに怪しいし!


『ごめんなさい。直ぐ退きます!』


取り敢えず、そう言葉を返して。

校門の前から退いた。
















(退いてから気づいた)

(あぁ、あたしら凄く邪魔だったな、って)



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