〜青春徒然物語〜

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『うわっ…でかっ!』


何この大きさ!
私立って言っても限度があるでしょ…


『ほんっと無駄にでかいんだね、氷帝って…流石跡部様率いる金持ち学校だわ』

『葉樹、それちょっと失礼でしょ』

『美香も思ったクセに』

『あ、バレた?』


流石葉樹。


『あれ、テニスコートって何処だろう?』


そういえば、この無駄に広い氷帝内の地理は知らないや!


『美香、いっとくけど職員室に行けばいいんだよ?』


うん、まぁタローちゃんに渡せばいいってのはわかるんだけどさ…


『葉樹、タローちゃんに会いたい?』

『うん、出来ることなら遠慮したいかな!』


だよね。実際に会った事はないけど、ポマード臭が凄いって専らの噂だし。

いやまあ当然、氷帝の監督としてすごいひとだとは思うし、人柄は嫌いじゃあないんだけどね!


『だから部室探そー!』


がっくんとか会いたいし!


ナルシストと変態サンは居ないといいな、



うん、僕もナルシストは嫌だよ。あ、勿論跡部自身は大好きだよ?
それにおっしィもあれだよね。声が無駄にエロいだけでおっしィ自体は好きなんだけどね。


『じゃあテニスコート行く?』

『うん! でもどーやって?』


僕の問いに、何故だか自信満々に微笑む葉樹。


『美香、此処は氷帝だよ?』

『うん、知ってるよ』

『あぁ、わからないかな…氷帝学園のテニス部はホスト集団でしょ、』

『だから?』


それぐらい知ってるよ。
テニプリは氷帝じゃなくても皆イケメンだし!


『ホスト集団の周りに必ず居るである人物。さぁだーれだ?』


ニヤリと笑う葉樹。



『…あ!取り巻きの女の子か!』

『正解♪』


てことは…


『女の子の黄色い声が聞こえる所を探せばいいんじゃあないかな?』

『成程!』




適当に歩いて、声が聞こえてきた方向に向かって歩いていった。

しばらくすると、目の前に広がるテニスコート…ではなく、テニスコートに群がる氷帝の女生徒。


『うわ、凄い大音量…』

『美香、せめてもう少し小さな声で言おうね?』


うん、つい口から出てしまったのだよ。
そんな会話をしてたら、不意に後ろから声が。


「おい…てめぇら氷帝の生徒じゃねぇな?何しにきたんだよ」


『買iルシストっ!?』

『秤エ様何様べー様っ!?』


えぇぇえっ!?今一番コートに居るべき人でしょ?
コートの中心で指パッチンしながら「俺様の美技に酔いな!」って言ってる筈の人が何故此処に!?


跡「あーん、誰だテメェ等。その制服からして青学だな」

『え…と』


ちょ、待て待て跡部。女子の視線が突き刺さって痛いよ
みんな気づくの早いなぁ!

と、とりあえずなにか反応しておこう…


『制服、しかも女子のを見ただけですぐに学校名がぽんっとでてくるあたり、制服フェチかなにかの方ですか?』

跡「はあ?」

『スルーしてください』


葉樹にぽかりと頭をたたかれた!





『その格好、テニス部の方ですか?』


あ、葉樹がなんとか持ち直した。


跡「あぁ、そうだが」

『榊先生から話を聞いていませんか?合同合宿の資料を持参したんですけど…』



跡「………合同合宿?なんだソレは」


Σタローちゃん言ってないの!?
この世界の監督は皆無責任なのか!?


あ、勿論オサムちゃんに責任感は期待してないけどさ。
(Σなんでやねん! byオサム)


『詳しくは知りませんが、要約すると監督同士の話し合いで来週末の三連休で合同合宿を行うそうですよ』

『因みに参加予定校は立海と青学だよん!』

跡「……詳しく聞きてぇ。取り敢えず部室に来い」

『え、っと・・・・・・拒否してもいいですか?』


おいっ!葉樹!?
(だって絶対目ぇつけられる!!今でさえ嫉妬の眼差しで殺されそうなのに部室なんて行ったら地獄行きまっしぐらだよ!? by葉樹)


跡「駄目だ」

『なんでですか』


あ、葉樹が喰ってかかってる。


跡「もう一人の方に任せっきりにしちゃあいけねぇ気がする」


『…あぁ(素晴らしいな、跡部の眼力)』

『え!?そこで納得するのは僕に失礼だぞ!』

跡「そんなことより、ついて来い。部室に案内する」










そんな事だぁ!?
















(おいおい跡部)
(初対面でそれはないだろ!)



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