ミユウページ
「待って!」

私は叫んだの…


年が明けてすぐの事、夜、子供を寝かせてリビングに居た時電話がかかった
大切な人が帰れたくなった電話

タクシーに乗って急いで大切な人のところへ
走ってドアを開けると包帯やコードをつけられた彼がいた
一瞬何があって何故「そこ」に彼が寝ているのか私には分からない……
でも子供には分かったのか駆け寄って泣いてる
ようやく分かった
ようやく体が動いて駆け寄った
叫んだ
でも返事もしない怒りもしない動かない


一週間経ち少しずつ大切な人がいないことを実感してきた

子供もずっと泣いてる
私はただ子供を抱きしめるしか出来ない
大切な人との子
抱きしめ一緒に泣いた


一年が経ち少しずつ子供も大切な人がいない事に慣れて笑顔が出始めた
私は仕事を辞め新しい仕事を始めた
昼は風俗
夜はコンビニだ
女一人で生活するにはこうするしかなかった
三人で過ごした子の家と大切な人の子を守るには……



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