短編集→

□遠き日の想い出
1ページ/2ページ




遠き日の想い出










『はじめまして、わたし天。君は?』






今でもよく覚えてる。



僕が小学生になったばかりの春だった。









父さんの学生時代からの友達の家に遊びに行った時、僕と同い年の娘が話し掛けてくれた。




桜色の頬をしているその子の笑顔はとっても優しくて…温かいものだった。









『ぼ……ぼくは……氷斗。煌氷斗だよ』





当時の僕は人見知りが激しく、友達も空しかいなくて……





『氷斗ね?仲良くしようね!』



『う、うん。よろしくね』










その笑顔はまるで太陽の様だった。





僕は初めてドキドキした。





なんて可愛いコなんだろう……って










***


 
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ