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□遠き日の想い出
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今思えばそれが初恋だったのかもしれない。
……だけど僕は思い出してしまった。
自分の『前世の記憶』を。
彼女はお姫様みたいに綺麗で、僕は一瞬のうちに恋に落ちた。
そして無理矢理彼女を連れ去ったんだ。
だって彼女には既に最愛の男性が居たのだから……
何かの間違いであって欲しかった。
「……空?」
彼女の隣に寄り添うその人物は紛れも無く―――瀬咲空、その人だった。
僕の大親友の空―――
僕の大好きな天―――
なんて残酷な運命なのだろう―――?
僕に与えられた道は二つに一つ
「……もう後悔はしたくないんだ……だから僕は――!!」
そして――1800年の月日が流れた今……
愛する者を賭けた
闘争は繰り返す
残酷な仕打ちであろうと
少年たちは刃を交わすだろう
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