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□Dear my Sun 大切な君へ
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その後幼稚園で会って、しかも同じクラス!
天とオレと、家が隣だった星明の3人はその頃からよく一緒に遊んでた。
天が他の女の子たちとじゃなくて、ずっとオレたちと遊んでくれたのが何よりも嬉しかった。
小学校でも中学校でも……
オレたちは同じクラスでずっと一緒だった。
いつもオレの前を歩く天はしっかりしてて、みんなに好かれてて……
だからたまに少しだけ嫉妬してた。
たまに……ね。
オレよりも背が高くて……
何か姉ちゃんみたいだった。
***
「――陽司?聞いてますか?」
「え?あ?何、星明?」
「今日一緒に宿題やろうって朝言ってましたよねって聞いたんですけど」
「あ……ああうん、やる」
学校からの帰り道。
星明との会話に集中出来ないのは――オレの前を歩く天と空が気になるから。
空と話しっぱなしの天はずっと笑顔。
別に空が面白いことを言ってるワケでもないのに。
やっぱり空と一緒に居る方が楽しい、ってコトなのかな…?
――そういえば、オレいつ天の身長追い越したんだっけ?
思わず隣り合う天と空の身長差がいいなぁって思ったけど…
オレの身長、そんな空と変わらないじゃん。だから…
『ずっと一緒だから。』
そうだ……
オレは小さい頃からの天を知ってる。
でも空は知らない。
何か少しだけ得した気分になった。
天はオレにとっての【太陽】みたいな存在だから……
天が笑っているだけでオレも笑顔になれる。
その天が空を選んだから……
だからオレはずっとおまえの親友でいるからな!
そしてこの唄を届けるよ!
〜誰よりも愛しい君が
俺だけの太陽…
ずっと忘れないでいて
Dear my Sun 大切な君へ〜
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fin
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