小説部屋

□SHUFFLE-Savior in the dark-
第一夜・夢×絵本×黄金
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?「おはよう、稟。今日は早いじゃないか。」
教室の窓際に寄りかかった好色男が薄い笑みを浮かべ軽口を叩く


稟「おはよう。今日は珍しく襲撃に遭わず、ゴミの処理も必要としなかっただけだ…」

机に辿り着いた稟は素っ気なく返事をしながら自らの机を調べる
樹は「そうだったのかい」と一言言うと窓に向き直す

稟(花瓶は見ての通り無し…机の中にゴミも無し…落書きは…)
稟はある違和感を感じた

(落書きが昨日よりも消えている…
樹が消したのか?)
唯一の心当たりを見ると

樹「あの女の子は60点…いや55点かな?」
窓から登校中の女の子に点数を着けている

稟「…………所詮色魔か」
稟は考える事の無意味さを感じつつ魔法学の教材を取り出す

樹「ずいぶんな言われようだね……隣の子は40点、いや45点ぐらいはあるかな?」
色魔は稟に反論しつつも馬鹿を止めようとはしない…それも見向きもせず…


稟「………(コイツに時間を費やしてやる謂われは無いな)」
無視して教材を覚えることにした











……




しばらく勉強していると人が増えてきた
入ってきた集団から何度か冷たい視線、殺気を感じたが気にしない事にする



?「おはよう土見君。また朝からそんな物読んでるの?」
そんな中オッドアイの女生徒が挨拶をしてきた

稟「おはよう、麻弓。時間が惜しいだけだ…」
いつもの様に挨拶と返事を返すと教材に目線を戻す

麻弓「でも土見君、普段勉強してるワリにはいつもテストの点数に反映されないわよね?」

稟「帰ってからほとんど勉強できないだけだ。」
麻弓のもっともな疑問に一言で分かりやすく答える
麻弓も納得したのか何も言わず自分の席に向かって行った
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