死神探偵

□第二件
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「着いたぞ」
麗一の一言にひょこりと顔を出すゼロ。
「普通の家だな」
「五月蝿い」
ゼロの態度にイラつきが増す麗一。
すると・・・

ポツン

水滴が空から落ちてきた。
「ヤバッ、雨だ」
麗一はゼロを連れ、自宅へと入った。

「麗。雨とは何だ?」
「ハアッ?」

キッチンでカチャカチャと食器を洗う麗一は
ゼロの方を見た。

「死神界にはこういう物は無かったからな」
ゼロは窓の外を眺めていた。
「ふーん」

麗一はキッチンから出て行き、
リビングにいるゼロにティーカップを
差し出した。

「コーヒーしか無かったけど、いいか?」

麗一はそう言いながらティーカップの中に
コーヒーを注いだ。

「コーヒー?」

ゼロは首を傾げた。

「お前、コーヒーも知らないのか?」
麗一はカップに注ぎながらゼロを見た。
「美味いのか?」
「ガキのお前には分かりにくいかも
知れないが・・・」

ゴクリ 

麗一が言っているにも関わらず、
ゼロはコーヒーを飲んだ。

「・・・」
ゼロは黙ったまま、カップをテーブルに
置いた。

 ―不味かったのかな?

麗一は恐る恐るゼロの顔を覗き込もうと
した。



その瞬間だった。

「・・・・・・まい・・・」

「?」


「意外と美味いじゃないか!」

ゼロは少し笑みを見せ、再びコーヒーを
飲んだ。

 ―何だ、そういうことか・・・。

麗一はそう思いながら自分もコーヒーを
飲んだ。

「で」

ゼロはカップを置き、足を組み始めた。

「お前の両親について話してもらおうか。」
「・・・・・・」

 ―ついに来たか・・・。

麗一は気難しい表情になり、ゼロにその事を
話した。

そのときに起きた事をくわしく―・・・
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