死神探偵

□第五件
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 ―事務所で起きた事件を解決し、
数日後・・・。

「フゥ・・・、やっと終わった・・・」

麗一はそういいながら、ダンボールの上に
座り込んだ。

「結構綺麗になったな」

ゼロが言うように、昨日まで荒れ果てていた
事務所は麗一の手によって、
その面影はなくなっていた。

「お前も見ているだけじゃなくて、
手伝ってくれよ」

「俺様の仕事は謎を解くことだからな。
お前は奴隷として働け」

 ―うるせぇよ、このガキが・・・。

密かにそう思っていると、

トントン

ノックする音が聞こえた。

「あっ、どうぞ」

ガチャリとドアを開け、はいってきたのは、
茶髪で麗一より少し身長が低めの
少年だった。

「隣町に住む篠崎純です」

礼儀正しくお辞儀をする純。

「ああ。どうぞ、そちらに座ってください」

「はい」

そう返事し、を静かにソファーに座る純。
それを見た麗一は

「それじゃあ、コーヒー淹れておくから」

「淹れておけ、勝手に」

麗一はそういいながら、
キッチンへ向かった。

「で、何か用でもあるのかな。
ここに来た事は」

ゼロは笑顔で純に話しかけるが、
彼は無表情だった。

「「・・・・・・」」

 ―だりぃな。
もうこういう人間は嫌いなんだよ・・・。

そう思っている間にも時間は過ぎていった。
そして・・・

「あの・・・、事件の内容というのは
ここのこと何ですが・・・」

そういいながら出したのは、
1枚の写真だった。

「『桜ヶ丘学園』・・・?」

そこに写っていたのはある学園だった。

「俺ここ知っているぜ」

ポットを持って、ひょこりと顔を出す麗一。

「本当ですか?」

純は少し驚いた顔をしていたが、
すぐに無表情になった。

「本当だろうな、麗」

「ああ、確かここは・・・」
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