終焉の第一楽章










「ちきしょぉォ!」

獄寺は人ごみを押しのけて突進した。
押しのけられたボンゴレの部下達が眼を見開いたまま後ろへよろけた。
我に返った山本や笹川が獄寺を止めに入る。


「離せ!離せ!離しやがれ!」叫ぶ獄寺の声が部屋中にとどろいた。
山本と笹川が精一杯の力をふりしぼっても、前へ進もうとする獄寺の力はあまりにも強い。
「10代目!10代目!10代目!」そう獄寺が呼び叫ぶ度、その力が倍増していくように2人は感じた。
――否、ただ単純に獄寺の苦痛の叫びを聞く度、山本と笹川の身体も心も獄寺の進む方向へ行きたがっているのかもしれない。











「獄寺!落ち着け!!」
「うるせぇ!なんでお前らは落ち着いてられんだよ!!」













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