ワゴンのオタクたち
□ドジっこ
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狩沢さんが言うには、ドジっことはとりあえずドジな子のことらしい。まんまだと思う。
とりあえず何もないところで転べと言われてしまった。
あっ、門田さんがいた。
狩沢さんが言ったとおり、とりあえず転ぼう。
「門田さぁ―――・・・」
ドタッ
こけた、わざとじゃなく本当に。
なっなんだろうこれ、すごく恥ずかしい、本当に恥ずかしい。
狩沢さんはこういう所が可愛いなんていうけど、転んだこっちは恥ずかしくてしかたない。
しかも名前を呼ぶ最中に、門田さんがこっちに振り向いた瞬間に。
ああぁぁぁ恥ずかしくて死にそうだ。
「大丈夫か?」
彼がこっちまで来てくれた
嬉しいけど恥ずかしいほうが勝ってる
「大丈夫です・・・ぁ、大丈夫じゃないです」
「どっちなんだ」
「あっ足くじいたみたいで・・・」
じんじんと痛みが襲ってきた。
こけるだけならまだしも、足くじくって・・・
自分のドジさにうんざりした。
「仕方ない、ホラ」
「へ?」
しゃがんで、私のほうに背を向けた。
「早くおぶされ。歩けねーだろ」
「早くしろ」と、彼が首をこちらに向ける。
私、ドジっ子でもいいかもしれない
ドジっこ萌え!!
((こいつ狙ってやってんのか?))
((あぁぁぁぁぁ、恥ずかしいよぅ・・・・))
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