ワゴンのオタクたち

□妹
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「お兄ちゃん」

「○○、何言ってんの。俺は君の兄さんじゃないよ」

「はい、分かってます。でも狩沢さんが『妹萌え!いける!』って」


妹萌えって・・・俺は別に萌えないよ・・
臨也の頭にそんな言葉が浮かぶ。


「俺の妹はあの2人で十分だよ。だから○○は妹じゃなくていい」


これ以上妹が欲しくない、
○○から見たら臨也がそう言ってるように聞こえた。

しかし、○○は考える。
妹でなければ”何になれば”いいのだろうか。
弟は性別的に無理だし、姉・兄だって年齢的に無理だ。


「じゃあ、どこのポジションは空いてますか?
親友は静雄さんや新羅さんにとられてますし、秘書だって波江さんにとられてます」


色々ツッコミ所があるが、今の○○はまるで
自分の居場所を探す子供のようだ。


「一つ、すっごく大事な所が残ってるよ」


ニヤリ、と効果音がつきそうな、何かを企んでるようにも見える(胡散臭い)笑顔を浮かべているが、それにかまわず○○は「どこですか?」とたずねた。


「俺の恋人。今なら俺の真横に座れるけど?」


空いてた場所はずっと望んでた位置
(・・・・え?そんな大切な場所私が貰っていいんですか?)
(何言ってるの。○○のために空けてたのに)


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