捧げ物
□$ 有り難迷惑だったわ(攘夷ズ非夢ほのぼの+@)
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万事屋からそんな会話が聞こえてきた日曜日。
今日の万事屋は、いつもと違い…否、いつにも増して賑やかだった。
先ほどの声の主、銀時は社長椅子、桂はデスクの上に腰掛けながら喋っている。
「銀さんめんどくせーわ。んなに行きたいなら、うちの何匹か連れてってくれや。」
「銀さん行ってあげたらどうですか?綺麗ですよ、この時期。」
「そうヨ。たまにはパソコンから離れて外に出ないと、中二病になるアル。」
「ワンッ!」
レギュラー2人+1匹は、普段は銀時の寝室として使われている部屋に座っている。
「アホ言え神楽、ここには既に小二病患者がいる。」
そう言い桂の肩越しに見えるソファーに視線を送る。
「アッハッハ、金時はまっこと失礼じゃのー。わしの目の前には厨二病重傷者がいるっちゅうに。」
「斬り捨てるぞてめェ…。」
え?いいの?
お前ら万事屋にいていいの?
っとつっこみたくなる社長と総督だが、
新八が淹れたお茶片手に、双方共にくつろいでいるようだ。
「毛玉、てめーも充分俺と高杉に対して失礼だからな。あ、高杉の場合は事実だから違ぇか。」
「あ゛ァ?」
殺意を込めて銀時を睨む高杉を桂が制す。
「止せ高杉。俺のテリトリー内で惨殺事件を起こすな。」
「いつから万事屋はてめーのテリトリーになった!?」
そんな感じで、
ツッコミもボケも○二病患者も増え、
今日は掃除をしようと決め込んでいた新八には傍迷惑な話だった。
「銀さん、僕今日万事屋の掃除したいんですよ。」
「そうアル。こんな歩く破壊兵器が居たんじゃおちおち掃除もできないヨ。」
神楽は高杉を手で払う素振りを見せる。
「そらてめェもだろじゃじゃ馬姫が。」
「姫じゃないネ、工場長とお呼び!」
「じゃじゃ馬の部分は良いのかよ!?」
新八のツッコミも、このボケの塊には通じないらしい。
「そォかい。ならじゃじゃ馬工場長、そこの糖分天パ説得してくれやァ。」
「おうネ。」
工場長に満足したのか、神楽は銀時の説得を試み始める。
数分間、わりと真面目に花見の良さを説明した神楽であったが、
銀時が頷くことは無かった。
見守っていた桂が切り出す。
「リーダーもこう言ってるではないか。行こうZE☆花見。」
「きもい、うざい。」
「…分かった。」
桂はふーっとため息をつく。
少し間を置き、自信有り気に銀時に提案した。
「団子10本でどうだ。」
「……わぁーった。行きゃ良いんだろ、行きゃ。」
今度は銀時がため息をつく。
「だがよ、俺と毛玉は良いとして…」
銀時は桂と高杉をちらちら見る。
「お前ら現役攘夷志士じゃん。捕まったらd「大丈夫だ。」いやどっからくんのその自信!?」
「俺の超直感がそう告げている。」
「どこの沢田だお前。」
若干の不安を残しつつも、花見は決定した。
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