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(朝寝)




「シリウス、起きて。」


君のベッドにかかるカーテンを開けて、君の寝顔を見る。
綺麗な寝顔にほんの少しだけ見とれて…それから起きて、と声をかける。

これは毎朝の僕の日課。
低血圧で、けれど朝寝坊を勿体無いと感じる君の瞳がきちんと僕を映すまで、声をかけ続ける。


「ねぇシリウス、起きて。」


布団からでている肩をそっと揺すって、君の名前を呼ぶ。

僕は、君が僕を頼ってくれるこの日課が、君の寝顔を眺められる時間が、すごく、すごく好きで。
もうちょっとこうしていたいからまだ起きないで、って思ったり、その反面、君の眼が開かれる瞬間を早く見たい、第一声のおはようが聞きたい、って思ったり。

複雑で、幸せなジレンマを感じるんだ。


「ねぇ、シリウス。」

「ん…リーマス…?」


もう少しかな、と思った瞬間だった。

布団の中から伸びた君の手が僕の腕をつかみ、ぐい、と引っ張られたかと思うと。
それはまるでスローモーションのようにベッドに倒れ込んだ僕は、気付けば君の腕の中。
あまりにもびっくりしてどきどきして、しばらく声もでなかった。


「な……何するのシリウスっ…!」

「…まだ起きたくない。」

「何言ってるの、朝食食べ損ねちゃうよ…っ?」

「要らない、リーマスが居れば。」

「っ…!」


声は寝ぼけているくせに、平気で恥ずかしい言葉をはく君に自然僕の顔は熱くなる。

それでなくても今僕は、君のベッドの上、腕の中。

真っ赤であろう頬、煩い程に騒ぐ心臓。

あぁ、どうか。
どうか君の眼がまだ開かれていませんように。
どうかこの音が君に聞こえていませんように。

恥ずかしいからそう願うけれど、だけど本当は構わないんだ。
だってこれは、気持ちを素直に言葉にできない僕が、正直に気持ちを伝えていることになるのだから。

染まる頬も、おさまらない動悸も、大人しく抱き締められている事実も。

みんなみんな、僕が君を好きだっていう証なんだよ?


ねぇ、シリウス。





***



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