彼女の笑顔
□第1章 これが私だった
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そりゃ、不良集団抜ける時はもめたけど、女だからしょうがないってヤクザの人が言ってくれたから全然余裕だった。
そういえば、私がリーダーだった時、森は私の部下っぽいやつだった。
成長したなー。
ってか!
森、ポンタンと遊んでるし。
なんか、不良らしからぬ。
ムカついてきた。
から、キレる前に立ち去る。
「んじゃ、散歩の途中だからまたねー。金谷もバイバイ」
一応、友達なので金谷にも声をかける。そしたら、ごめんなーと大声で謝られる。それに、気にしてなーいと同じく大声で答える。
やっぱり、友情はいいね。
家に戻ると、母親が帰って来ていた。おかえりと言われて、うんとだけ冷たく答える。
だって、ほぼ育児放棄している親なんか…、って心境だ。
あ、でも、私立に行くお金は出してもらってます。
話は飛んで、今日の晩ご飯はコンビニ弁当だ。
いや、言い方を変えよう。今日も、コンビニ弁当だ。
もう飽きた。
せめて、スーパーかなんかでおかずを買ってきてほしい。ご飯くらい炊いてあげるから!
ちなみに私、料理できません。
ご飯は、みんなばらばら、違う時間に食べる。家族団らん?なにソレって感じ。
私は食べ終わると、風呂に向かう。そしてシャワーを浴びた。基本、ウチは風呂にあまり入らない。みんな毎日シャワー。
シャワーを終えると、あとはもう寝るだけ。
趣味とかも、あまりないから自由時間というのは必要ない。
というか、寝て、夢を見るのが趣味みたいな。だって、夢って楽しいんだもん。
ということで、おやすみ。
明かりを消し、布団に潜り込む。とても気持ちいい。
明日も学校か…、 やだな。
目を覚ましたのは朝の6時。
面倒くさいと思いながら、体を起こし、髪の毛をセットし、軽いものだが化粧をする。女の子としての身だしなみ。
学校の先生に化粧をよく怒られるが、それが女性の身だしなみなのである。ある種の礼儀だと私は思っている。
身支度をしていると、朝ご飯など食べている余裕はない。
よく、食べないと太るって言われるけど、時間がないからしょうがない。
だからって、どこかの少女漫画のように、パンをくわえて走るのは嫌だ。
どれだけはしたないんだ!
ということで、私は朝ご飯を食べない。
バスに遅れるので、家を出て、走ってバス停に行く。
私は遅刻だけはしたくない。
だって、なんかヤダ。
まぁ真面目ちゃんだし?
学校に着くと、友達におはようと挨拶する。といっても、3人だけだが。
そして、今日も一緒にご飯を食べた。
それが、もう当たり前の行動になったのが、4日経ったくらいだった。
4日も経つと、声を掛けなくても、自然に一ヶ所に集まってご飯を食べるようになる。
それから1週間ほど、同じような生活を繰り返した。
1週間経った頃には、みんなクラスにだんだん慣れてきて、活気が出てきた。
そして、私は新たな友達を7人作った。私から話しかけたのではない。というか、7人という数は、もとより集まっていた人の数であった。
仲良くなってゆくにつれ、その子たちはオタクと呼ばれる部類なのを知った。
正直、最初はえっ、と思った。だが、それは趣味であって、性格とは何ら関係ないとわかってからは気にしなくなった。
私は、みんなとかなり仲良くなって、それなりに楽しく日々を過ごしていた。
もちろん、昼食は大人数で。
正直、スペース取りすぎ!
笑って、
笑って、
笑って過ごした。
でも、それはまだ
偽りだったかもしれないけど
それでも、大人数で盛り上がるのは楽しかった。
第1章 それが私だった <完>