短編集 その2
□外野
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メ「また、やってるね」
リ「ああ」
ル「止めないのか」
リ「やだよ」
メ「やだねぇ」
ル「そうだな」
ネ「なにしてるの?」
メ「あ、ネアラ〜」
リ「出かけるの?」
ネ「ええ、ちょっと魔王様のとこに」
ル「独りで平気か?」
ネ「平気よ。それについてきてるから」
リ「好きだねぇ」
メ「気付いてないと思ってるんだ」
ル「幸せな男だな」
ネ「ふふ、可愛いでしょ?」
リ「そう思ってんのはネアラだけだよ」
ネ「そう?」
ル「そうだな。あ、終わったみたいだな」
メ「ほんとだ」
リ「じゃ、許可も降りたことだし、行くか」
メ「いこー」
ル「じゃあな、ネアラ」
メ「またね〜」
リ「また遊びに行くって言っといて」
ネ「わかったわ。
皆も、気をつけて行ってらっしゃい」
彼女の後を付ける黒い影は気付かれていることも知らず、何時までもついていったそうな。憐れなり。