ふたり

□壱話
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《Aspect神楽》



最近の私はどこかおかしい。

常に病気じゃないかと思うくらい、心臓がドキドキしてている。



しかも、


「…お前、朝からそんなん食ってるとふとるぜ」



このにやけ面のサド野郎といるときだけ



なんで私はコイツに話し掛けられただけでこんなに心臓がドキドキするんだろうか。


『うるせーなぁ…別に人の勝手だろーが。それにこんくらいじゃ私は太らない…Σあ!!』



「ウインナーもーらい」



サドが私のおかずをつまみ、食べた
ので、腹が立って怒った。
この際顔が近いのは気にしない
そしたら弁当がどうこう言うもんだから、ムカついてさっきより大声で「吐け」って言ってどなる。するとサドは耳をふさぎ、嫌そうな顔をしてうるさいって言った。



私は無性にイライラしてたから切れ気味に怒鳴ってしまった。

そしたらサドはため息をし、



「…そんなに吐いて欲しいなら吐いてやるけど、吐いたあとどうすんでィ?アンタが食べてくれんのかィ神楽チャン」



急に「神楽チャン」なんて名前で呼ぶもんだから一瞬戸惑ったが、いつもと変わらないそぶりで、何で急に名前で呼んだのか聞いてみたら「…気分」とかぬかしやがった。呆れて放置したらサドは妙にすねていた。


ホント意味わかんない奴。


そのあとマヨラーが教室のドアを開け、大声で怒りながらサドの名前を呼び、風紀委員がなんたらかんたら言った後、シャーペンをサドに向かって投げつけた。


それを避けたサド


避けたため私の方にシャーペンが来るが、予測していたのでサドが避けた瞬間私も軽く避けた。


そのせいで投げられたシャーペンはとなりのマダオの脳天にぶっ刺さっていた。


グサッ

「ギャァアアァァア!!」



悲鳴と共に鮮血が飛び散る。
死ぬんじゃないの?
ってなぐらい流れてる。
やばっマジ死ぬってマダオ
とりあえず拝んどこう。



『安らかに眠るアルマダオ…なむなむ』



「ぉ…俺死んでねーから!!…ってギャアアア!頭に響く!!てか取って!血が止まんない!」



ホントウゼーなマダオは
さっさと死ねば良いのに



「長谷川さんっ大丈夫ですか!?」



マダオが血だらけなのに気づいた新八が駆け寄ってきた。

ホントコノお人好しダメガネが



「大丈夫じゃない!!取って!!お願いだから取って!新八君!!」



マダオが必死に頼むので、新八はためらいながらも突き刺さったシャーペンを抜き取った。そのあとマダオの頭からは絶え間なく血が流れるので、新八が保健室に連れて行った。



『あれくらいで痛がるなんて男じゃ無いネ』



「ホントでさァ」



いや、でもマジヤバかったけどネ。



「オイコラ総悟。とにかくまだ会議あるから来いやテメー」



「えぇ〜…面倒くせ〜…。てゆーか死ねよ土方」




「何でだよ(怒)良いから来いっ!」



「へぇへ、分かりやしたよ」



マヨラーに言われて渋々ついていくサドは教室を出る前にチラッっと私を見た。




「!…べ〜っ!!」


プイッ


「…はあ」



「何だよ、ため息なんかついて」



「別に…何でもありませんぜ。土方さんには関係のねー事でさァ」



「…ふーん…?」









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