ふたり
□拾壱話
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『お前と帰るのなんて初めてアルな』
「そうだな」
『…ていうか何話せばいいネ』
「…俺に聞くんじゃねぇでさァ。自分で考えろ」
『めんどくせーアル。お前が何か話せ』
「お前なぁ…」
グゥ…
「ん?…何でィ今の音」
『私の腹の音アル』
「…お前さぁ…女なんだからちったあ恥ずかしがるとかしなせェ。堂々と腹ならす奴があるか」
『別にいいだろ。減るもんじゃねーし』
「いや、減ったからなるんだろ」
『あ、あれ』
「あ?」
私はちょうどそこにあった、たい焼き屋を指差す。
「……あれが何でィ」
『たい焼き食いたい』
「…自分で買え」
『金無いアル』
「…チッ………わかった。買ってくりゃあいいんだろ。そこで待ってなせェ」
ため息をついて、渋々たい焼き屋にタイヤキを買いにいくサド
『いっぱい買ってこいヨ〜。…………フー』
そう言って私は近くにあったベンチ座る
『相棒見逃したアル……まあ今度DVD借りればいいか』
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