ふたり
□拾壱話
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5分後、2袋分のたい焼きを買って戻って来たサド。
「買ってきたぜ〜」
『ヒャッホーイ!たい焼き祭りじゃぁぁああ!』
私はたい焼きを奪い取って一気に食べる。
『はむっはむ』
ガツガツ
「オイオイ、俺にも残して…」
『ゲフゥ……もう無いアルヨ』
「早っ!!」
目を丸くして、袋の中を覗く。
「早すぎるだろィ…。あんなにあったのに…俺のなけなしの小遣いで買ったたい焼きがυ…もっと考えて買うべきだった」
かなり落ち込んでしまったサド。
『……悪かったネ。次は私がおごってやるアル』
「(次!?…次も一緒に帰れんのか!?)……ま、まあ、お前がそー言うなら許してやりまさァ…」
何故か嬉しそうにそう言う。
『ゲプッ……あぁ〜、腹ごしらえも終わったし帰るアルか』
「ああ」
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