ふたり

□拾壱話
4ページ/5ページ


5分後、2袋分のたい焼きを買って戻って来たサド。




「買ってきたぜ〜」



『ヒャッホーイ!たい焼き祭りじゃぁぁああ!』



私はたい焼きを奪い取って一気に食べる。



『はむっはむ』



ガツガツ



「オイオイ、俺にも残して…」




『ゲフゥ……もう無いアルヨ』



「早っ!!」



目を丸くして、袋の中を覗く。



「早すぎるだろィ…。あんなにあったのに…俺のなけなしの小遣いで買ったたい焼きがυ…もっと考えて買うべきだった」




かなり落ち込んでしまったサド。




『……悪かったネ。次は私がおごってやるアル』




「(次!?…次も一緒に帰れんのか!?)……ま、まあ、お前がそー言うなら許してやりまさァ…」




何故か嬉しそうにそう言う。




『ゲプッ……あぁ〜、腹ごしらえも終わったし帰るアルか』



「ああ」





.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ