ふたり
□拾壱話
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数十分後、やっとこさウチの分かれ道につく。
「はぁ…ったくなんなんでさァお前。真っ直ぐ帰るのかと思ったら寄り道ばっかしやがって」
『別にイイダロ、暇なんだし』
「俺は真っ直ぐ帰りてぇ派なんでィ」
『じゃあ勝手に帰れヨお前…』
イラッとしたような顔で沖田を睨む。
「なんでィその目は。人にさんざんおごらせといてその目はねーんじゃねぇかィ?人の金だからって空になるまで使うとは…テメー悪魔か」
『ぅυ……まあ、その仮はいつか返すネ』
言いながら、私は後ろ向きにサドに手をふって自分ちの方向に帰る。
「…絶対返せよテメー」
サドは一瞬渋った顔をしたが、ため息をついてそう言った。
『へーへー、わかってるヨ』
「ホントかよ…ったく」
そして、アイツも背を向けて自分の方向に歩く。
『………今日は、まあまあ楽しかったアル。』
「そうですかィ…。そりゃ良かったでさぁ」
でもホントは
また、一緒に帰っても良いかな
なんて思ったりして。
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