ふたり
□拾四話
1ページ/3ページ
「あらそう!神楽ちゃんは中国からの留学生なのね?」
『そーでごぜぇます』
「だから総ちゃんはチャイナさんってよんでたの…。どうりで日本人離れした美人さんだと思ったわぁ。それに綺麗な空色の瞳だもの神楽ちゃん」
『ありがとうごずぇます』
「オイオイ、ごずぇますってなんでィυてゆーかお前いつまで緊張してんでさぁ。言葉遣いが怪しすぎる」
『…うるせぇアル。サディストはだまってろヨ』
「んだとコラ。テメーが緊張してるから…」
『してねーヨ!どこが緊張してるアルか!?ミツバさん!私緊張してないアルよ!断じて!』
「お前が「さん」づけしてんの初めてきいたんですけど」
「ふふっ、面白いわね神楽ちゃんって。総ちゃんと仲良さそうで良かったわ」
私とサドが言い合いをしていると
ミツバさんは面白そうに品良く口に手を当てて笑う。
「……」
『そっ、そうでもないでごぜーますヨ』
「だから言葉遣い変だっつってんだろ」
また言い合いになりそうな私達にミツバさんは「緊張しなくても大丈夫よ」なんて言って笑った
「…でもちょっと変よね」
『え?υ』
やっぱり変だったのかなと思うとそのまま続けて
「二人とも付き合ってるのに名前で呼ばないのね?」
「……」
『……』
.