ふたり
□拾壱話
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11月下旬。
もう寒さも本番に入って、手袋・マフラーは手放せない日々。
で、今は放課後。
今日は私とさっちゃんが日直で、日誌やら黒板消しをパンパンするのをやらされた。だから新八も姉御も九ちゃんも先に帰ってしまったのだ。
『オイさっちゃ〜ん。もう黒板消しパンパン終わったアルヨ。次は何するればいいネ。もう帰りたいアル』
「そうね。掃除はさっきしたし、日誌も書き終わったから、もう帰っていいわよ」
『おう!じゃあもう帰るアル!早く帰ってドラマの再放送見ないといけないヨ!』
「うふふ。…じゃあ日誌は私が職員室へ持って行くわ。じゃ、またね。神楽ちゃん」
『バイバイヨ〜』
「バイバイ。…………待っててね」
『ん?』
「……待っててねっ先生っ……今すぐ、今すぐ愛しのあやめが先生の元へ日誌をお届けするわv」
『………』
「ILOVE銀八先生〜〜」
ザッ
『!……消えたアル(忍者みたいネ…いや、忍者か)…さて、帰るアルか』
そして、私もカバンを持って教室を出た。
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