つかさサマより
結婚、御祝儀
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練習終わりのグラウンドに赤く夕陽が反射する。
陽が高くなった七月は、ハードな練習により疲れきった身体に、まだ帰らなくて大丈夫、と着替える事もせずに染まるグラウンドをぼんやりと眺める時間を許してくれた。
隣には格好よくて可愛い恋人がいて、沈黙も心地よい。
同じようにグラウンドを染める赤を綺麗だと阿部も感じていたら、それはとても素敵で素晴らしい事だろうなぁ、と思う。
疲れた身体は休息を欲しがり、うとうとする頭でそんな事を考えていた。
「…俺さ、この時期に見るグラウンド好きなんだ」
ふと、隣に座る阿部が独り言の様に呟いた言葉に、夢見心地だった俺はぼんやりと首を傾げた。
夕陽に染まり赤く見える阿部は最高に可愛いと俺の脳は変換するんだ。
…んと、そうじゃなくて。
「なんかさ、上手く言えねぇんだけど……すげぇ綺麗じゃねぇ?」
軽くパニックを起こす俺に気がつかず、グラウンドを映す阿部の瞳はとても穏やかで……。
「…阿部?あのさ」
「……あ?……なんだよ、悪ぃかよ。ガキみてぇだってか?」
そうじゃない。
そうじゃないんだ。
阿部が、俺を好きになってくれた事も奇跡なのに、俺と過ごす会話のなかったこの時間を同じ様に心地よく感じていたの?
本当に?
それって、とても素敵なことなんだよ。
そう知ってしまったら、俺は込み上げるこの想いを言葉にするしかないんだと思う。
「結婚しよう!」
「…………はぁ?」
他人な俺たちが、同じものを見て、同じことを感じるなんて、奇跡だと、俺は思うんだ。
突拍子もない俺の言葉に驚き眉を吊り上げた阿部の顔が、夕陽のせいじゃなく赤く染まっていると、俺は知ってる。
勿論、後悔なんかしません!
幸せになろうね!
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つかさ姉上ありがとうです!(@゚▽゚@)
私のミズアベ結婚の前振りをみてインスピレーションをうけたのかな?
じゃぁミズアベにはまったほうがいいよ?←はい、調子こかないでください(笑)
あなたのミズアベ最高!
今度は阿部視点の小説まってます(*^□^*)
ありがとうございました!
20080810