マジバケ短編
□トモダチ
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壷の町・アエリパ。シュガーは、一人星空を見上げていた。
「シュガー、何やってんだ?」
少し驚いて振り返ると、ポモドーロが後ろに立っていた。
シュガーはすぐに目をそらせる。
「別に…何も?ただ星を見てただけ」
「星、か。コヴォマカは、どの辺だろうな。シュガーはどれだと思う?」
「わかるワケないじゃない。第一、私達、宇宙に出るまで、この星の存在もあやふやだったんだから」
ため息をつく。いつも通りに振る舞えているだろうか。
「だよなー。オレも全然わかんね」
シュガーは俯いた。
「……どうした?」
「私、あんた達を裏切ったのに……何で笑って話してくれるの?」
不安だった。
先生を連れて帰っても、皆の信用は失う。それを覚悟で裏切ったけど、やはり怖かった。
なのに、何で…?
「友達を信じるのは、当然だろ?みんな、そう答えるさ。きっとな」
ニカッと笑うポモドーロが眩しくて、顔を伏せる。
「ほんとかな…?」
「心配しなくても大丈夫だって!お前を追い掛けた理由だって、お前が心配だったからなんだぜ?」
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