マジバケ長編
□再び水の星へ
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セトナの提案で、一行は水の星にやってきた。ドワーフに、ロケットの改造を頼むためだ。
砂浜におりると、ベシャメルがセトナ達に近付いてきた。
「こんにちは、ベシャメルさん♪」
「おぉ!おめさんがた、よぅ来なすった!どうだ、ロケットの調子は?んだんだ。何も言わなぐでえぇ。問題ねぇはずだ。あるわげね」
絶対の自身を持つベシャメル。
「ところで、おめさんがた、火の星へ行く気はねーだか?オラ、折角だから、おめさんがたのロケットをよぅ、火の星まで飛べるよに、改造してやりてんだー」
「本当ですか?」
「あぁ。な?頼むだよ!ワシに改造さしてけれ?」
「そんな!こちらこそお願いします!」
こんなに早く話がまとまるとは。セトナは深々と頭をさげた。
「こりゃまた!話の早ぇ姉ちゃんだこりゃ!ありがて!」
ベシャメルも嬉しそうだ。
「それじゃ、ちょっと悪いけんどもよ、使いさ頼まれてくんねぇかな?」
「使い?何か持ってくればいいんですか?」
ユラナスがきくと、ベシャメルは頷く。
「ロケットを改造すんのによ〜、ウォータートリノっつー水の究極粒子さ必要なんだべさ。ペスカトのラッコ達が、いっと大事にしてる宝だけんども…おめさんがたなら譲ってもらえるべ。持って来てくれねぇべか?」
セトナは、ニコッと笑って
「はいっ!」
と返事した。ベシャメルは、満足そうに頷く。
「いんや、気持ちえぇなぁ!『はい!』って、もう!気持ちえぇ返事してくれるでねか!んじゃま、頼むな!」
ドワーフは言って、去って行った。おそらく改造の準備をするのだろう。
セトナ達は、ウォータートリノを探すべく、ペスカトへと向かった。