長き旅

□計画と変更と
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【ここだ…よし…】

晋太郎が気合いを入れ、声をかけようとしたその時…中から土方と山南が話しをしているのが聞こえた。晋太郎は声をかけるのを躊躇して、盗み聞きするかの如く二人の話しを聞いてしまった。

「山南さん、鴨をヤルのは今夜だ。総司と原田と俺と山南さんの4人だ。予定道理その場にいる奴全てを殺す。長州の仕業に見せかけてな。」

「土方君。本当にこの方法しかないのだろうか…私はやはり…」
「山南さん!会津から命令がきてるんだ。迷ってられない。判ってるんだろう?」

「…判ってる…」

【かもをヤル?!芹沢局長?会津から暗殺命令が…まずい…出直したほうがいいな…】

晋太郎は二人の話しから全てを悟ってしまった。そして一旦戻ろうとしたその時…

「林君報告終わりましたか♪」
沖田が手を振り廊下を歩いて来た。
【ひぃ!】

晋太郎は声にならない悲鳴を上げた。

《ガラッ》

副長室の扉も同時に開いた。
そこには鬼が立っていた。
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