長き旅

□紫蘭と花言葉と 
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「これね、パパに買ってもらったのよ」
一人の少女が高価なネックレスを自慢げに見せびらかせていた。
「紫蘭は何か買ってもらったことある?」
少女は明らかに見下した様子で嘲りの笑みを浮かべ聞いた。
「だめだよ紫蘭にはパパもママもいないんだから」
違う少女もまた、紫蘭を見下し嘲笑う。
「もう…帰る!」
紫蘭は唇を強く噛み締め、走り去った。後ろでは少女達が勝ち誇った笑い声を上げていた。
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