長き旅
□未来と過去と
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西の空が、段々と朱く色づき始めた頃女性はそわそわとしていた。
【どうしよう…このまま夜になったら…】
明かりの付け方すら知らない女性は、夜になり暗くなることを恐れていた。
そして…自然の摂理の元に夜は訪れ、手元を見ることが精一杯となった。
【やっぱり…外へ…】
再び、外へ行くことを考え始めた矢先、玄関を開ける音が家中に響き渡った。
【だ、だれか来た…】
女性は身体を強張らせ、じっと息をひそめた。
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