ん?何か温けぇ…
こんなに布団の中って温かいもんか?




深夜、覚醒し
その温かさの正体を思い出すと、そっと布団を捲る。




「ん…」




俺の腹にギュッとしがみついたまま、スヤスヤと眠る…
英二、俺の恋人。




この俺様が、やっとの思いで手に入れた。




「フッ、無防備にじゃれてんじゃねーよ。襲うぞ。」


「んにゃ…」




頬を優しく撫でると、擽ったそうに身を捩りながらも
俺から手を離そうとしない。




いつも、俺のスケジュールに合わせて
俺の都合で、英二の泊りは決まる。
こんな関係が、もう
4年も続いている。




「そろそろ…だな。」




高校を卒業する今年、俺は2人の事を考えていた。
今は、同じ高校に通っていても、俺の分刻みの多忙なスケジュールで、なかなか会えない。
大学は別々になってしまうから、ますます会えない日々が続くだろう。




だから、俺は決めた。




将来的に、一生涯共に暮らすなら
それが多少早まっても問題ないだろう。




明日、英二が目を覚ましたら
俺の考えを話そう。




「ま、お前に拒否権はねーけどな。」


「ん…けぇご…むにゃ…」


「っ!…フッ、寝言か。」




お前は、そうやって
俺の隣で無邪気なままでいろ。
幸せにしてやる。
俺様が、一生涯かけてな。




そうして、俺は
またベッドに横になる。
傍らに英二を感じながら
ゆっくりと、目を閉じた。


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