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□時効でしょでしょ
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「あー、ここ知ってる」

私たちは今オーブにきてる。
もちろん仕事でなんだけど、時間ができたからちょっと散歩に出かけたのだ。
その途中にあった海沿いの公園に私は見憶えがった。

「なんで知ってんの?」

私の後ろを歩いていたシンが訊いてきた。
散歩なんてめんどくさいって渋ってたくせに、結局ついてきちゃって。
私は内心嬉しくて、手とか繋ぎたかったけどここはあえて我慢。
だって、こういうことは男の子からしてくるものでしょ?……痩せ我慢かしら。

「前に一度きたことあるのよ、っていっても10年くらい前だけど。旅行で」

私は公園に足を向けながら言った。

「へえ、初耳」

私はブランコに近づいて腰をかけた。

「懐かしー。ブランコなんて何年ぶりかしら」

そう、私が六つの時に一度だけきたことがあったのだ、オーブには。その時のことを順番に思い出していると、この公園で起きたある出来事に行き着いた。
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