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□全員集合〜車内にて〜
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窓の外に目をやると、景色がゆっくりと後方に流れていく。今日はとてもいい天気だ。とはいっても人工によるものではあるが。


「久しぶりに皆さん集まったのですから、お食事をご一緒しましょう」

カガリとアスランがオーブからプラントへとやってきた日、シンとルナマリアも応接室に呼ばれ、現議長であるラクス・クラインは朗らかに言った。
「私達は遊びに来たんじゃないぞ?」
「一日くらいいいじゃありませんか」
「あの、私達もですか?」
「はい。シンとルナマリアさんも是非いらしてくださいな」
「いえ、そんな、昔馴染みの皆さんでどうぞごゆっくり…」
「あらあら。あなた方ももう大切なお友達ですわ。是非いらしてください」

カガリとルナマリアの言葉も届かず彼らの今夜の予定は決められた。
ルナマリアは慌ててクローゼットの中を引っかきまわし、シンは眠い目を擦って夕食は何が出るのだろうとぼんやり考えていた。

そうして、現在シンとルナマリアは黒塗りのリムジンに乗り、クライン邸に向かっていた。
自分達で行けると言ったのだが、笑顔を向ける歌姫の申し出を断ることもできず、彼女の寄越した車に乗り込んだのだった。
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