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□弟的コンプレックス
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「で、どうなの?彼氏とかできた?」

「え〜なに?いきなり」

「だってあなた赤でしょ?かっこいい人沢山いるでしょう、パイロットは」

「そっちこそどうなのよ」

「あーもー全然。管制にはぱっとしたやついないもの。ルナマリアがうらやましいわよ」

「なんか勘違いしてない?べつにちやほやされたりしないわよ」

「まぁそうだけど。どれで?いい人見つかった?」

「ん〜…」



立ち聞きなんよくないけど、でも気になる。
ルナはなんて答えるんだろう。


「ルナマリア、さっきシンが用事あるって探してたぞ」

「え、シンが?」


あ、さっきルナに伝えてって頼んだやつだ。

「わかった。ありがとう」
「なになに!?誰?もしかしてその人がルナマリアの」
「立て続けに言わないでよ」
「どんな人?」

「たぶん知ってると思う、同期だから。シン・アスカっていう…」

「あぁ!あの黒髪のちょっと目立ってた子!」

…俺って目立ってたのか?
まぁ一人でいること多かったしな。
にしても、コイバナってやつ?好きなんだな、女の子って…。
もういい加減行こう。立ち聞きしてたのがばれたら右ストレートが飛んできそうだ。

早く立ち去ればよかったものを、次の一言で立ち去るタイミングを完全に逃してしまった。
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