向日葵の君

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入学してから2日目。今日は正式な仮入部の日だ。昨日はノリで桃城と試合をしたことは深く反省しているので誰もふれないでほしい。




「おい、桃城と試合したスゴい一年ってお前か?」




言ったそばから…(言ってないでしょ)。何となく関わるの嫌だなと思った私は首を横に振り一年の集団の真ん中にいる堀尾を指差した。




「なる程、確かに派手なウェア着て目立ってやがるな。」




そう言うと荒井(漫画より参照)は堀尾のとこに歩いていった。ご愁傷様、堀尾。私は心の中で堀尾を哀れんだ。

…まぁ別にいっか。(ひどっ)私は堀尾の存在を頭から消した後その場で準備運動を始めた。




「き、きたぁ!!」




いきなり周りがざわめきだした。特に堀尾。何事かと思いコート入り口を見てみると青を基調としたジャージを着た数人が入ってきた。

…もしや、もしや?
青学レギュラーじゃない?!どうしよう、テンション上がっちゃうよ!!押さえよう、押さえるんだ越前桃胡。

私はその場で軽く深呼吸をした。




「新入生も部の雰囲気に慣れてもらいたいから部長が来るまであいてるコートに入って良いよ。」




副部長の大石がそう言うと一年生ははしゃぎだした。本当にお母さんみたいな人だな…。少し感動してしまった。

そうしみじみ思っていれば一つのボールがコチラに向って飛んできた。




「よっ。」




軽くスマッシュをしてボールが入っている籠目掛けて打った。予想通り籠の中に上手く納まった。よっし!

入ったことに気分を良くした私は鼻歌交じりに一年生のいるコートへと行こうとした。




「やっぱテメーだったのか!なめたまねしやがって!!」




いきなりやってきた荒井に突然胸倉を掴まれた。ちょ、なにいきなり!




「一年坊主がしゃしゃり出る場所はねぇんだよ!!」



「は、はぁ。なんかすんません。」




私坊主じゃないんだけど…今は坊主か。なんて一人心の中で呟いていると一瞬にして周りが静かになった。




「コート内で何をもめている。」




「ぶ、部長!!」





部長?!てことは手塚国光か!!うわ、本物だ。私結構好きだったんだよな、手塚。一番テンション上がってしまうっ…。




「騒ぎを起こした罰だ。そこの2人グラウンド10周。」




「「ま、まってください、こいつが…」」




「20周だ!」



「は、はい!!」



「…はい。」




荒井のせいで手塚に嫌われたじゃないか!!今日初めて荒井に殺意が芽生えた時だった。


 

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