空の扉

□空の片隅で…。
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ふと見上げたには波のように広がる細やかな雲

いつの間にか秋の景色がそこに広がる

雲の端々に夕陽がかすめ

色がグラデーションのように輝く

見上げた私につられて

誰かがを目上げ

「きれい…」

とつぶやく…

あぁ…
同じものを見て
感動して
それは私にとっては
とてもステキな空との出会いだけど

その誰かにとっても大切な1日だと良いな…と思う




木々に覆われた道を歩いていると、突然視界が開けた

目を上げると、には薄雲が広がり、羽根が天へと広がって行くようにみえた

幾重にも広がる雲は、さながらオーロラのように、雲の端に光りを受けて輝き、風は近づいている雨を知らせている

いつの間にか見入っていたのか、足が止まっていることに気がつくと、足早に歩き始める

しかし、から目を離す事はできなかった

しばらく歩を進めていたが、次の瞬間ふと足が止まった

羽根の面影が、ぼんやりしてきた雲の隣に、現れたのはアナタでした

少し明るいには、今だに薄雲の端に光りがキラキラと輝き、アナタは陽の光にも負けないほど優しく輝いている

それは、一枚の写真のようで

とっさに両手で作ったファインダーを覗いてみたけれど、到底収まるものではないのだ

今という時間
今、感じた想いの全てを、私は愛しいと思う

このに、誰か出会えただろうか?

出会えたとしたら、何を想ったのだろうか…

その時々で感じ方は違うだろう…

それでも、優しさが残ってくれたなら
まあ、良しとしよう



最近いつ星空を見上げただろう…

には薄雲が纏い、何だかいつでも霞がかっていて、星の輝きさえ見つけられずに、寂しささえ感じる…

昔は、あたり前のように、そこにあるものと感じていたけれど、違うのだな…

おもえば、いつから星を見上げなくなっていたのだろう

印象に残っているのは、中学時代の七夕祭りが近づく夏の季節に観た星空

部屋のベランダに座り、見上げた夜空には無数の星と天の川さえ見つけられる程だった

最近では、時々見上げたには星も少なく、寂しいばかりだ

場所によって、見え方が違うということを、実感したのは最近だ

沖縄で観たの広いこと…広いこと…

一面の星空

天の川

北斗七星

白鳥座

スバル

どれがどれかわからなくなるほどの星たちに感動すらする

しばらくずーっと眺めていたら、何となく懐かしくて、嬉しくて、涙が集まっていた程だ


良いんだよ
世界の中の小さなアナタは
普段は見えない星屑かもしれない
でも
本当は、そこにあって、きちんと輝いている

行く道も
留まる道も
あなた次第で輝きは変わる

この先はアナタが自信と希望を持てば、幾重にも広がって行くんだよ


そう言われた気がした



今日は、見上げたに、真ん丸お月様

ふわりとかぶさる薄衣を纏って

今日もゆったりと時間が流れる

太陽からつたわった光は…
月から放たれた輝きは…
次第に光は小さくなりつつも、今度は雲に広がっていく


昼間とは違う輝き
夜だからこそ引き立つ輝きが、今日も誰かの心を照らしてる




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