タイムスリップ

□タイムスリップ A
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『タイムスリップしてきた』




そんなハズはない。




医師「名前は?」

じゅに子「西野・・・じゅに子です」


医師「じゅに子さん、あなたは今いくつですか?」

じゅに子「・・・17です」


医師「彼のことは知ってる?」

じゅに子「クラスメイトの・・・東野関太郎くんです」


医師「彼とはどんな関係だった?」

じゅに子「小学校からの同級生で・・・しょっちゅう喧嘩してて・・・」


医師「今、好きな人は?」

じゅに子「・・・います」


医師「それは彼?」

じゅに子「まさかっ!違いますっ!」

医師「そう・・・」

じゅに子「あたしが誰を好きなのかは・・・東野も知ってます・・・っ」


医師「そうなの?」




先生が『自称・東野関太郎』に聞く。




「はい・・・(苦笑)」


じゅに子「それに・・・東野にも彼女が」

「あれは違っ・・・・・ゴホン」




違うと言いかけてやめた。




医師「じゅに子さん」

じゅに子「はい・・・」




医師「単刀直入に伝える・・・」




じゅに子「っ・・・」




医師「君の記憶は10年前に戻っている」




『10年前に戻っている』・・・?




医師「つまり、記憶障害・・・分かるね?」




じゅに子「・・・はぃ」




医師「今から私、それからご主人が話す内容は、今の君にとっては少し受け入れ難い話かもしれない」

じゅに子「・・・っ」




そう言って、あたしの横に彼を座らせた。


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