タイムスリップ

□タイムスリップ D
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じゅに子「いただきます」

関太郎「どうぞー」




夕食は東野が得意やっていうパスタを作ってもらった。




関太郎「味大丈夫?」

じゅに子「うん。美味しいっ」

関太郎「良かった」




こうやって東野と向かい合ってご飯を食べる日が来るなんて、今のあたしには全く想像がつかへん。




じゅに子「なぁ、あたしの作る料理で一番好きなのは何?」

関太郎「んー・・・何やろ?何でも美味いねんなー」

じゅに子「じゃあ、あたしの得意料理とか」

関太郎「あっ、カレー!」

じゅに子「カレー?」

関太郎「うん。デカい具がゴロゴロ入ってて、シンプルなんやけどめっちゃ美味い!」

じゅに子「カレー・・・か」

関太郎「同じ具材使って同じように作ってもじゅに子の味は出されへんねんなぁー」

じゅに子「そうなんや・・・」




カレー、作ってみようかな・・・




そんな事を考えながら、あたしは東野と一緒に食器を洗った。




関太郎「さてと・・・」

じゅに子「?」




テーブルにA4の紙を広げて座った東野。




じゅに子「何するん?」

関太郎「ん?病院の先生も言ってたやろ?」

じゅに子「?」

関太郎「なるべく普段の生活を忠実にしなさいって」

じゅに子「あぁ、うん」

関太郎「やから大体の流れを書いとこうと思って」

じゅに子「そっか」




東野はペンで色々書き始めた。




関太郎「んー、まずは朝っと・・・」

じゅに子「何時に起きてるん?」

関太郎「じゅに子は6時半くらいやな」

じゅに子「東野は?」

関太郎「じゅに子が先に起きて朝食作ってから起こしてくれんねん」

じゅに子「何時に東野を起こしたらいい?」

関太郎「せやな、7時くらいかな」




30分早く起きて朝食作ってるなんて・・・


案外やるやんっ、あたし!




それから掃除や洗濯の事も聞いた。




関太郎「俺が在宅勤務の日は一緒にスーパーに買い物行ったりする事もあんねん」

じゅに子「へぇ」

関太郎「外勤の日は何時に帰るか、食事がいるかいらんか連絡する約束や」

じゅに子「分かった」

関太郎「何もない日は6時には帰れるから」

じゅに子「うん」

関太郎「んで・・・」




紙に『夜』と書いて東野の手が止まった。



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