短編

□単純
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「…………ナルト」

「名無しさんちゃんってば帰っちゃ嫌だってばよ!」

「嫌だってばよって言われてもなぁ……。此方にも此方の生活がありましてね、あの、靴返してっばよ?」

「いーやーだーってばよ!名無しさんちゃん帰さねェ!!」

頭が痛いと額を抱える名無しさんは三代目火影に頼まれナルトの世話係(保育士みたいなの)をやってる。
今日は任務があるためナルトの相手は午前で終わりで、出ていこうと玄関に向かったところ靴がないと言う罠。
犯人はそこで駄々こねてるナルト。
いつもならナルトが寝につく頃に帰るせいか、どうやらまだまだ遊びたいみたいだ。

「ごめんね、ナルト。今日は用事があるの。だから帰らせて?」

にこりと笑ってナルトの頭を撫でる。

「嫌だってばよ!オレってばまだ遊びたい!!」

怒鳴りいっそう駄々こねる。こうなったら納得するまで時間かかる。

「はぁ……。ナルトあんまり駄々こねてる子は嫌いだよ」

「……!!嫌いになったら嫌だってばよォ!!」

「やばっ!?」

嫌いと言った瞬間泣き叫ぶナルト。

「私大好きだよ!だから泣かないで?」

にこりと笑ってナルトの頭を撫でる。

「……本当?」

「うん、本当だよ。私の大好きなナルトくんは靴の在処わかるよね?」

「うんっ、オレってば、オレってば名無しさんちゃんの靴持ってくるてばよっ!」

涙でクチャクチャの顔がぱぁと満面の笑みに変わり、奥の部屋に走っていく。



「じゃぁ、また明日ね」

無事に返ってきた靴をはきナルトに声をかける。

「うん……」

シュンとするナルト。

「明日まで待てる子は私大好きなんだけどなぁ……」
「っ!!オレってば、オレってばいい子に待ってるてばよ」

ナルトの目線にあわせて大好きを強調し言う。するとナルトは今にも押し倒されそうな勢いで待ってると約束した。

「うふふ、じゃぁね」

「おう!名無しさんちゃんまた明日、絶対だってばよ!」







子供って単純だよね。







END

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