君と僕らのSchool Life
□剣道部 対 生徒会!?
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朝。
少しまぶしい日差しに包まれながら生徒たちが登校してくる。徒歩の者、自転車通学の者、いろいろな生徒が蒼天高校の門をくぐっていく。
そんな生徒たちの姿を、四階にある教室――“生徒会室”から見守る女子生徒の姿があった。腰まで伸びた黒い艶やかな髪を一つに束ね、凛とした瞳はどこか清楚なイメージが持てる。
「会長、失礼します」
ふと、部屋の扉が開かれ、黒ぶちの眼鏡をかけた男子生徒が部屋に入ってきた。
「高崎君、入室時はノックをするようにと言ってるでしょう?」
高崎と呼ばれた生徒に背を向けたまま、彼女は静かに言った。すると高崎は「すいません」と小さく頭を下げた。
「…で、一体何の用かしら?」
「はい。先日行われた各部の備品調査の結果を報告をしに来ました。大半の部は異常がないのですが…やはり例の部活が……」
「――…あぁ、剣道部の事ね」
――…やっぱり、仲原会長怒ってるな。
ようやくこちらを向いた仲原の表情を見て、高崎は内心呟く。
彼女は目を閉じると、深く溜め息をついた。
「なぜ、剣道部はいつもいつも問題行動しか起こせないのかしら…。大会の成績もない、練習もしない。……ねぇ、高崎君。そんな部活って必要だと思う?」
仲原の問いに高崎は小さく首を横に振り「経費の無駄と思います」と答える。
「そうね。先生方は放っているけど生徒会は違うわ!私たちが、風紀を乱すあの悪の巣窟を徹底的に排除するのよ。これ以上、我が校の品に傷をつけるわけにはいかないわ!」
バンッと力強く机を叩いて力説する仲原。そして、真っ直ぐとした目で高崎を見た。
「本日を持って、我々生徒会は―――…剣道部をとりつぶします」
始まる合戦
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