コードギアス:短編
□衣替え
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「相変わらず冷たい男だな、ルルーシュ。お前はこの寒さを共感しようとは思わないのか」
「思わないな。大体、いつまでも薄着でいるお前が悪いんだろうが」
「ねちねちと説教を垂れるな。うるさい」
振り上げられた腕には枕。C.C.は迷いなくそれを投げ、見事ルルーシュの後頭部に直撃させた。
「……っ。な、何をするっ!」
後頭部を右手で押さえ、振り向きざまに向けられた視線にこめられていたのは怒り。C.C.はそれを確認して、不敵に笑う。
「ふん、私の格好にいちいち口出しするな。お前は私の母親か?」
「……っ! 貴様の母親など、こっちから願い下げだ! 血縁関係が出来ただけで、今までと何ら変わりないのは目に見えているだろうが!」
「ほう、よく分かっているな。ではお母さま、今日の朝食はピザで頼むぞ」
「誰がお母さまだっ! と言うか朝食からピザは認めん!」
「何? 何故ピザが朝食じゃいけな――くしゅんっ」
白熱しかかっていた論争は、C.C.の可愛らしいくしゃみで一気に沈静する。