短編

□目が覚めれば
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目が覚めると秘部に痛みを感じて顔を歪めた…

あぁ、昨日、私は処女じゃなくなったんだ。そう考えながら起き上がると裸だった。


辺りを見渡すとソファに窮屈そうに縮こまり、足をはみ出したズボンしか履いてないガブラスがいる。

あんなんじゃ寒いだろう…
私は毛布を体にかけた。

短い金色の髪。今は見えないがブルーグレイの瞳が大好き。

しばらく見つめていると、急にガブラスの目が開いた。


「さっきから、なにを見てる」

「ガブラスを見てたの」


ガブラスは鼻で笑うと、私の長い髪を優しくなでた。

2人の間に沈黙が走り、時計の秒針だけが聞こえる。


「痛むか」

「え?」

「その…なんだ…昨日が、初めてだったんだろ……」


あぁ、この人は私を心配してくれているんだ…可愛いなぁ…


「少し痛いけど、平気」

「そうか…」


季節はもう秋。
しかも今の私は裸。

寒さに軽く身震いする。


「寒いだろ」

「一緒に、寝ない?」


2人でベットに潜り込んで手を繋ぐと、ガブラスは暖かかい。


「ガブラスって、あったかいね」

「そ、そうか?」

「うん…」


私はガブラスが大好きだ。
大切に思うし、掛け替えのないものだと思う。

ガブラスはこんな性格だから自分の気持ちを言おうとしない。

それでも良い。
それでも好きだ。


「ガブラス」

「なんだ」

「大好きだよ」












(あぁ…俺もだ)
(え…)
(なんだ、不満か?)
(大好き!)

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