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「獄寺、授業参観の時ぐらい普通に座ってみんか?」
「ムリ」
『さっすが獄寺だよねー』
「うっせ果てろ」
獄寺はあてられた問題を難なく解く。教師からの嫌がらせは意味を持たない。
『さっすが獄寺さん!御見それしましたぜ!』
「やっぱてめ果たすぞコラ!!」
バカにされていることに気付いたのか即反応した獄寺に雪兎はきゃーとワザとらしく怖がって見せる。
「…今日は山本も頑張ったし沢田もいけるんじゃないか?問4だ」
「(げっ!)」
油断していたと慌てて問題を確認するが沢田は顔を青くする。獄寺が答えを教えようとサインを出すがそれに気づく様子もない。
『(沢田…3だよ3!)』
雪兎もサインを出してみるが効果はなく「9!?」と彼は答えようとする。しかしそれと同時に後ろから飛んできた何かに邪魔され答えることはできなかった。
痛そうな音がしたので沢田に同情の視線を送ったあと後ろを振り替える。そこには小さな小さな老婆がいた。
あまりにも小さすぎる姿なのだが周りの婦人も生徒も不自然なことに気がついていないようだ。
『(優羽…そいつ)』
『(…アルコバレーノ。リボーンだな…)』
優羽と雪兎の目が合いお互いに頷く。
「沢田もう一度言ってくれるか?」
教師の催促とリボーンの存在により沢田は顔を真っ青にしていた。
「はーい!!100兆万です」
………。
『…だれ?』
子供の声が聞こえ皆が教卓を見る。そこには牛柄の服を着たアフロの子供が座って手を上げていた。
隣にはもうひとり子供がいる。
「ランボ君イーピンちゃん」
『知り合い?』
笹川さんが呟いたので聞いてみると沢田の家で世話をしている子供だと教えてくれた。
そのあと沢田のおばさんがうちの子供だと引き取った。
中断されてしまった授業に教室はざわつく。
『沢田大変だな、大家族じゃん』
「でも楽しそうなのな」
『あんたはいつも楽しそうだよね』
そのあとは授業はめちゃくちゃだった。
突然あの「毒サソリ」が現れたからだ。
このことには優羽も雪兎も驚きを隠せなかった。
まさか毒サソリまで並盛にいるなんて…。
そしてなぜか獄寺が急に倒れてしまい彼を保健室に運ぶため一時的にまた授業を中断することになった。
授業の中断とアクシデントは当り前…これが日本の中学生の参観会というものなのかと雪兎と優羽は難しい顔をする。
「コラー静かにー授業再開するぞー」
やっと授業が再開されると皆が前を向くが教卓には見たことのない小さな教師がいた。
「オレが代打教師のリボ山だ」
いったいなんなんだこの学校は。雪兎はもうため息を吐くことすら面倒に思えた。
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