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『……』
僕が目を覚ますとそこには骸達がいた。
それはそうだ。ここは黒曜の骸達のテリトリー。窓からひんやりとした風が入り込んでくるこの部屋は薄暗くなんだか寂しい。
『…夢か』
「どうしたんれすか?優羽泣いてる…?」
犬が心配そうに首を傾げ、千種は「……大丈夫?」とタオルを手渡してくれた。
泣いていたのか?そう頬に触れれば指先が濡れた。
『懐かしい夢をみたんだ』
僕は涙をふきソファーに寝転ぶ。
もしも出来るならもう一度あの夢がみたい。
もう顔すら思い出せはしないけれど彼の優しい声とぬくもりだけは覚えているんだ。
幸せだった時間
戻ってはこないけれど、決して忘れはしない
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