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「ヒマー…何かおもしれーことないのー?」

「…ないね」

ボンゴレ、それは敵の名前。

オレ達は骸さんとボンゴレを乗っ取りにきた。だがまだ動こうとしない、それは情報が足りないからだ。

ソファーに座り込むとギシッと言う音と共に体が沈んだ。いつもは骸さんの席だが今日はその人物がいない。

柿ピーは柿ピーで何か資料みてーの整頓している。昨日もこんな会話をしたような気がするが正直そんなことどうでもいい。
今ヒマだってことがオレにとって致命的なんだ。

「骸さんばっかりズルイびょん…オレも優羽と遊びたい」

「…うん」

朝から骸さんは優羽と何か用事があると出かけている。折角再会を果たしたのだからオレも柿ピーももっと優羽と話したい。


『優羽!優羽来てない!?』


壊れかけていた扉を完璧に破壊したのは優羽の弟の雪兎。顔はそっくりなのにまるで性格が違う。
静が優羽なら動は雪兎だ。

「…来てないよ」

『え、涙でそう』

施設にいたときは優羽の後ろに隠れててなかなか懐かなかった。優羽がいなくなるだけで泣き出すしまつの甘えヤロー。

「またストーカー?」

『誰がストーカーだ誰が』

甘えヤローは変わらないけどすっかりオレ達にはなれたらしく今では楽しくやっている。

『しょうがないな…。3人で駄菓子屋行こう!おごってやるからさ』

「マジか!?柿ピーいくびょん!」

「…雪兎ありがと」




優羽は骸さんとともにオレらに居場所をくれた人。

雪兎は…オレらを恐がりもしないでバカ騒ぎできる友達?仲間?


『ほら早くこい犬!』


まぁ…どっちでもいーや。


「オレに指図するんじゃねーびょん!」


もしオレたちがこれからしようとしてることを知ったらコイツは、雪兎と優羽はどっちにつく?

オレら?それともボンゴレ?

迷わずオレらについてくれると信じたい。
信じたいのにどこかでオレは巻き込みたくないなんて思ってしまった。

そんなこと一生口にはしない、それでもオレはふたりとともに歩いていきたいと思ったのだから。

オレは骸さんと柿ピー、そしてふたりを信じて生きていくんだ。

それで間違いはない。

自分に言い聞かせながらオレは今日も生きていくのだ。


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