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ゆっくり夜道を歩いて行くと並盛中の方で眩い閃光が走った。
ひとりめの少年は足を止め眩しそうに目を細め、隣を歩いていた少年は欠伸をした。
『もう始まってんの?』
手を伸ばし大きく伸びをした雪兎は歩き出す。
『まだだと思うけど…少し急ぐことにしようか』
兄は少し大きめの赤いパーカーを揺らしながら青いパーカーを揺らす弟を追いかけるように歩き出した。
『綱吉はだいぶ強くなったようだね。獄寺も山本も、もちろん笹川君もね』
『あー…そんな感じのこと雲雀も言ってたな、変わったって。みんな必死で修行してたみたいだし』
『彼らはもっと強くなれるね、楽しみだ』
その言葉に弟はつまらなそうにえー?と首を傾げた。
『確かに強くなれるかもしんないけど楽しみってどーゆーことですかっ』
んー…と悩む素振りをしてみせた兄は幼い子供のように目を煌めかせる。
『その方がオモシロイよね!』
『(…好奇心の塊)』
何かをぶつぶつと呟き落ち込み始めた弟を見て、兄は小さく微笑みを浮かべた。
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