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【優羽side】


『んー…確かここらへんって聞いてたんだけどな』

木の枝に座り並盛神社を見下ろしていた。ここに来るまでにブラックスペルの人間を何人か潰してきた。

だって邪魔だったから。

しかし仲間を呼ばれるようなミスはしたくなかったため、全てボックスを使わない戦闘をした。
格下相手に直接手を下すのもなんだし、精神を破壊して正気を取り戻せないようにしてきた。

今頃己の首を己の手で絞めているのか、味方同士で殺し合っているのか。
それは僕にもわからない。

あとで見に行こうかな?

そう言えばここに始めてきたのは夏祭りの日だった。人が沢山いて、どこを見ても笑顔があった。どの灯りも酷く綺麗でまぶしかった。

その頃幼い僕はそれを理解出来ず荒れていた。今となっては恥ずかしい話。

『…?』

何だか騒がしいと思ったら神社を挟んで向かい側の方に金髪が見えた。ブラックスペルのようだがそこらの雑魚とは一味違うらしい。
ここからではよく見えないが他にも誰かいる様子。
見える位置に移動しようかなと立ち上がろうとしたが爆発音を聞き動くのを止めた。

爆発物を所有しているのであれば無闇に近づくことは避けたい。爆風に巻き込まれるのは気が進まない。

ブラックスペルと戦闘になっているということはボンゴレの人間なのだろう。
小さな爆発から大きな爆発、足元に電気を灯した金髪の男を追いつめていく。どうやら男の属性は雷。

男の軌道を多少は読めているところを見ればボンゴレ側も戦闘になれている。

それよりも何処にあるのかな?

ピリッと電気がここまで流れてくる。忘れかけていた目的を思い出し当たりを見回した。
そして僕は黒いスーツの男を目にした。

久しぶりに目にした彼。

また強くなったようだね
雲雀君

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